新型コロナウイルスが我々の生活を侵食する様になって早いものでもう1年半。
「新しい生活様式」にも幾分か慣れてきたが、やはり以前の生活に早く戻りたい。
初めて緊急事態宣言が発出され、どこもかしこも自粛や封鎖になった頃、新しい趣味や楽しみに出会った人も多いのではないだろうか。
元々旅行や観劇が趣味だった私は、コロナによって直近の予定がすべてパーになってしまった。
ゴールデンウィークには年末から楽しみにしていた登別温泉への旅行を泣く泣くキャンセルした。
その旅行の最大の目的は温泉と旅館だったが、北海道のグルメも非常に楽しみにしていた。やはり旅行の醍醐味は、その土地ならではのご当地グルメだろう。
北海道旅行のキャンセル以降は遠出をしておらず、1泊ないし2泊の非日常体験が久しい。
在宅での勤務も続き、趣味を失って、見るからに覇気が無くなったように見えたのだろう。妻がそっと楽天のお取り寄せグルメのページを見せてきた。
思えばその妻の心遣いのおかげで、私の枯渇していた好奇心や覇気が戻ってきたように思う。
やはり最初に見たのはカニのページだった。北海道旅行のキャンセル以来、もうすっかり薄くなってしまった後ろ髪を引かれっぱなしだったのだ。
楽天のお取り寄せグルメのページでカニを検索すると、「こんなにもあるのか!」というくらいの結果がヒットした。
もちろん北海道以外のカニ通販も出てくるわけだが、それぞれのウリである大きさや料や値段をアピールしたサムネイルがずらっと並ぶ。
飛行機代や宿泊代、その他旅行にかかっていたであろうお金のことを考えると、普段は手を出さない値段のカニにも奮発できた。
何でもない日に食べた高級なカニは筆舌に尽くしがたいほど美味だった。
筆舌に尽くしがたかったので味の詳細は割愛する。なんせ私は食レポが苦手なのだ。
それ以来私は全国のグルメを検索しては眺めるのが趣味のようなものになった。
悲しいことに、いくら旅行や観劇の趣味を自粛してるとはいえ、毎回購入できるほどの財力は無い。
最初のうちは楽天のお取り寄せサイトから検索していたが、そのうち色んなサイトでお取り寄せグルメを検索するようになった。
私が1年程全国のお取り寄せグルメを検索していく中で、実際に注文したのは6品。
北海道のカニ、山形のサクランボ、高知の鰹のたたき、北海道のいくら、福岡の辛子明太子、そして三重の松阪牛だ。
本当にどれも美味しくて、毎度毎度舌鼓を打っていた。
松阪牛はお取り寄せの中でもトップクラスにおすすめ!感動する美味しさは肉の味と芳醇な香り
私は岐阜に住んでいるため、松阪牛なんかは足を伸ばせばわりと気軽に食べに行ける。それでもお取り寄せをしてしまうくらいに私は松阪牛が好きだ。コロナ禍で越県が難しいということもあるが。
私の妻の出身が伊勢の方なので、結婚後、かれこれ30年近く、盆と正月とそれ以外にも年に3回か4回ほどは三重県にお邪魔していた。
私が育った環境はあまり裕福とは言えなかったので、妻と結婚するまでは松阪牛を食べたことが無かった。
妻の実家に行って初めて松阪牛をご馳走になったときは本当に感動したのを覚えている。
ここまで読んでいただいてお気づきになった方もいるかと思うが、先ほど告白した通り、私は本当に食レポというものが苦手だ。
これから松阪牛の魅力についてお伝えしようと考えているが、私の食レポや文章力に辟易された方は、これからの内容をすっ飛ばして、とりあえず松阪牛を召し上がっていただきたい。
私が長々と説明しなくても、世界の松阪牛とも言われるくらいなのだから味は間違いない。
今は松阪へ行くのが難しくても、ここは文明の利器がもたらした最高のツールである通販を利用しよう。
本日は松阪牛の魅力についてお伝えすると先ほど申したが、少々私の身の上話なども交えてすすめていこうと思う。
私は特産品の一つに飛騨牛を抱える岐阜県に生まれ育った。
飛騨牛銘柄推進協議会さんのお言葉を丸々借りると、飛騨牛とは「肉質はきめ細やかでやわらかく、美しい霜降りと口のなかでとろける芳醇な香りと味わい」が特徴の和牛だ。
日本三大和牛からは残念ながら漏れてしまうが、これまでに和牛のオリンピックとも言われる全国和牛能力共進会で、内閣総理大臣賞や最優秀枝肉賞を受賞するほどの実力がある。
決して裕福ではなかった我が家だが、お祝い事や何かの節目のときは飛騨牛を食すことが多かった。
舌が肥えていたわけではないが、やはり飛騨牛の美味しさは幼いながらにも分かった。
飛騨牛も絶品であるし、普段から頻繁に食べられるわけではないが、さすがに飛騨牛のお取り寄せはしたことがない。
私の飛騨牛のおすすめの食べ方は、やはりステーキだ。
母はよくロースを買ってきてそれを家で焼くのだが、肉をひっくり返すタイミングがいつも絶妙なのだ。恥ずかしながら私はあまり料理が得意ではないので、母や妻が作ってくれる料理をいつもありがたくいただいている。
そのため私が偉そうにおすすめの調理方法を皆さんにお伝えするのは憚られる気がしてきた。
しかし飛騨牛に限らず、素材そのものが上質な場合は一番シンプルな調理方法が美味しさを最大限に引き立てるのではないだろうか。
私が初めて松阪牛をいただいた時も、やはりステーキだった。
松阪牛を食したのも初めてだったのだが、わさびと一緒に牛肉をいただくのも実は初めてだった。これには大変に感動した。
この短い文章の中で感動だの美味しかっただの、何度も称賛の言葉を出しているため、いよいよ私の感想はアテにならなさそうだが本当に感動したのだから仕方がない。
どうやら妻の実家でもお祝い事がある日や何か節目の日には、たいてい松阪牛のステーキを食べるようだ。
初めて松阪牛の美味しさに出会ってから数年は、ただただその美味しさに感動しながらいただいていただけだったのだが、ある時から松阪牛のについてちゃんと調べてみようという気になった。
ちなみに松阪牛の読み方は「まつさかうし」もしくは「まつさかぎゅう」らしい。
初めて松阪牛を食べた後、「まつざかぎゅう」を食べただなんて周りに自慢していなかったか少し心配した。そんな私だから、これを知っただけでなんとなく通になったような気分になれた私は若かった。
まず松阪牛は黒毛和牛で未経産の雌牛でなければいけない。
そして松阪牛個体識別管理システムに登録されていること、松阪牛生産区での肥育期間が最長・最終であることが条件だ。さらに生後12ヶ月齢までに松阪牛生産区域に導入され、導入後の移動は生産区域内に限定されている。
松阪牛生産区域をざっくり言うと、三重県を横に三等分した真ん中辺りだ。
ちなみに内容の詳細は異なるが、飛騨牛にも同じような定義が設けられている。
条件が厳しければ厳しいほど、レア感やブランド価値は高まる。
そして松阪牛にはさらに条件の厳しい「特産松阪牛」というものがあるのをご存知だろうか。
「松阪牛の中でも、兵庫県産の子牛を導入し、松阪牛生産区域で900日以上肥育した牛」こそが特産松阪牛なのだ。
松阪牛協議会の公式サイトには、特産松阪牛の特徴について次のように紹介している。
- 肉眼で見えないほどのきめの細かいサシ(霜降り)
- 見た目とは逆に、まろやかでくどくない脂の旨み
- 常温で溶け出すほど脂肪融和点がひときわ低く、とろけるような口どけ
- おはしで軽く切れてしまうほどの柔らかな肉質
- 甘く深みのある上品な香り
赤みの部分は、色味が濃く、凝縮された肉のうまみがぎっしり!
最後にはビックリマークを思わずつけてしまうほどおすすめなのだろう。
松阪牛ももちろんだが、特産松阪牛はとてもじゃないが気軽にいただけるものではない。
松阪牛協議会の発表だと、2017年度は約7400頭の松阪牛の数に対し、特産松阪牛は約370頭だったらしい。単純に計算するとなんと全体の5%の割合だ。
割合も少ないうえに、絶対数も少ない特産松阪牛はとてもとても希少性が高い。
希少性が高すぎる故に、特産松阪牛は通販ではなかなか手に入らない。
私なんかが自宅で特産松阪牛を調理しようもんなら、最高のパフォーマンスを発揮できないことは想像に難くないので、もし通販があったとしても利用しないだろう。
もし特産松阪牛について初めて知った方や、ぜひ食べてみたいという方は特産松阪牛の取扱店舗へぜひ足を運んでいただきたい。ここ2~3年で一番の衝撃を受けるのではないだろうか。
そういえば来月はもう何度目かの結婚記念日だ。今年は松阪牛のディナーでも提案してみようか。
たしかこの前はしゃぶしゃぶでいただいたから、今度は定番の焼肉かすき焼きか。
まだ決定もしていないが楽しみになってきた。よし、今夜妻が帰宅したら開口一番で提案しよう。
コロナの状況と相談して外食するかどうかを決めることになりそうだが、もし外食ができなさそうなら松阪牛の通販でも大アリだ。
大体2~3日で届くから1週間前に決めればいいだろう。人気のレストランは埋まりそうだが。
もし松阪牛の通販を利用して自宅で記念日をお祝いすることになった場合は、特別にメロンも取り寄せようか。
メロンと言えば夕張メロンを筆頭にした赤肉メロンが有名だが、私は圧倒的にマスクメロンを好む。
メロンなんてスーパーでもなかなか買わないし、メロンがメインの食事なんて無いからこれまた久しく食べていない。
どうやら外食に行くよりも、メロンも取り寄せて自宅で記念日を祝った方が楽しそうになってきた。
こうなれば日本酒も好きなものを取り寄せようか。いやさすがに奮発し過ぎか?これはまた妻と要相談。
しばらく通販では物欲を抑えていたが、ここにきて再燃しそうだ。
そういえば私が普段使っているメインカードは楽天カードだから、もしかしたらたんまりポイントがたまっているかもしれない。
先々月に10年選手だった冷蔵庫と7年選手だったテレビが同時に壊れて、ボーナスを待たずに両方新調したのだ。
しつこいかもしれないが、旅行と観劇を自粛しているのでたまには贅を尽くしても良いのではと思ってしまう。やはり妻に要相談だ。
思えば通販にハマったのも妻のおかげだし、もっと遡れば妻が旅好きだというのも私の趣味に大きく影響している。松阪牛を初めていただくことになったきっかけも妻だ。
このブログの最後の方なんて妻に相談することしか書いていないような気がするし、どうやら妻なしでは今の私の人生は形成されていなさそうだ。
愛妻家というまででも無いが、世の中にはコロナ禍で不仲や離婚になる夫婦がいる中、こうやっていつまでも平穏に暮らせているのは何よりも幸福だと最近気づいた。
長女にはどうやら結婚を真剣に考えている相手がいるようなので、長女たちもそんな些細な幸福を見落とさないように生きていってもらいたい。
コロナ禍が明けたら、おそらく最後になるであろう家族4人での遠出も行きたいが、いつになるだろうか。
そろそろ妻や娘たちが帰宅する頃だからこの辺で切り上げるとしよう。
思うことを気ままに書いてきたが、最後はあまり私らしくない内容になってしまった。
とにもかくにも結婚記念日には美味しい松阪牛をいただいて、これまでの感謝を伝えて、今後も円滑な夫婦関係を築いていけたらなあ、と切に願う。
そして早く旅行や観劇にも気兼ねなく行けるようになりたい。